冷やす?温める?湿布薬の正解はどちらでしょう?
2019年1月28日
○○テープと〇〇パップの違いをご存知ですか?
当院でお出しする湿布薬のなかには、
「○○テープ」と「〇〇パップ」
があります。
テープとパップの違いをご存じでしょうか?
今さら聞けないこの2種類の違いについて、効き目の観点からお伝えいたします。
足をくじいた!転んで腰をうった!腱鞘炎になった!そんな時は〇〇パップ
長く続く痛みではなく、急に出た痛みの場合は、「パップ剤」を使います。
捻挫・打撲・打ち身・腱鞘炎・突き指などがそうです。
パップ剤というのは綿のようになっていて厚い湿布のことです。
綿の中には水分を多く含んでいるので、患部に貼るとひんやりと冷たく感じます。
(ちょうどおでこに貼る熱さましのシートのようなものです)
しばらくすると、パップ剤の中の水分が、患部の熱をとって、気化します。このときの熱を「気化熱」といいます。
このように熱をとることによって、患部の炎症を和らげる働きをするのが「パップ剤」です。
まずは、「冷やす」ことが大切ということですね。
長く続く腰痛や肩こりが辛い...!そんな時は○○テープ
逆に、1ヵ月以上痛みが続く症状の場合には「テープ剤」を使います。
例えば、腰痛・肩こり・ひざの痛みなどです。
テープ剤はその名の通り薄いテープのようになっているので、
貼った時に少しヒンヤリとするかもしれませんが、すぐにその感じはなくなります。
そうすると湿布をはがしてしまう方がいるのですが、ちょっと待ってください!!
ヒンヤリした感じがなくなっても、湿布の中には痛みや炎症を和らげてくれる成分が残っているので、じわじわと効いてくれます。
かゆみや違和感を感じなければ、半日以上は貼っておくようにしてください。
長く続く痛みは、筋肉の炎症によって血管や神経を圧迫していることがあります。
その部分を冷やしてしまうと、さらに血管がキューっと細くなってしまうので、温めることが大切です。
お風呂につかったり温泉にいくと症状が和らぐ方は、血管が広がることで楽になるので冷たい湿布はNGなんです。
さいごに
湿布薬は、もらっておけば使うからと、家にたくさんあるという方が多いです。
薬にも有効期限があるので、辛くて痛いときにはなるべく新しいものを使いたいですよね?
「いつか使う」は「使わない」!
と思って、必要な量だけ湿布は受け取るようにしてください。
家に残っている数を薬局や私たちにお伝えいただいたら、その量に合わせて調整をします。
限られた医療費を、次の世代にしっかり残しましょう!