電子お薬手帳よりも、紙の手帳をおすすめする理由
2019年7月22日
先月は、お薬手帳の基本的な役割として、
「受診の記録になる」
ことをお伝えしました。
単なるお薬の記録、羅列ではなく、
そこからたくさんの情報を私たちは読み取っているんだということをお伝えしました。
では今回は、このデジタル化の時代に、スマホにかんたんにいれることができる電子お薬手帳ではなく、なぜかさばって持ち運びにも不便な紙の手帳をオススメするかについてお話しします。
お薬手帳はスマホよりも紙(ノート)で持ち歩こう!
☆自由に書き込める☆
まず最初のいいところは、自由に書き込みができるところです。
スマホでもメモを入れる欄があるものもありますが、文字数制限がある場合もあります。
さらに、たとえば私達からお伝えしたいこと、忘れてほしくないことがあったときに、手帳に書き残しておきたいのですが、電子手帳だとスマホをお借りしないといけなくなりますよね。
正直わたしは自分のスマホを操作されるのには抵抗があります。
紙の手帳であればだれでもすぐに書くことができるので、おすすめです。
☆いざという時に困らないように☆
お薬手帳が注目され、全員が持つように働きかけが行われるようになったのは、
2011年3月11日の東日本大震災の時からです。
震災によって電気がとまってしまい、病院や薬局のカルテを開くことができません。
そのときに、お薬手帳にきちんと記録がされている方であれば、情報の確認もすぐにできます。薬もその際は例外的にお薬手帳を処方せんがわりにだすこともありました。
電子手帳の場合はどうでしょう?
便利なものですが、スマホの充電ができなくなったその時から、全く使えないものになってしまいます。
アナログにはアナログのよさがあるんですね。
☆新聞や雑誌のメモなど、気になる情報を切り貼りできる☆
普段生活していると、健康のことや医療の事で疑問に思う事も出てくると思います。
そのときに、お薬手帳にメモをしたり、新聞の切り抜きをペタッと貼っておけば、医療の専門家からのアドバイスがもらえるます。
また、私達も資料を切って貼ったりして使う事もあります。
さいごに
いかがでしたか?まずは手帳を持っていない人はもつようにしましょう。薬局で無料でもらえます。
「年に1-2回しか受診しないから」
とお手帳を持たない方もいらっしゃいますが、逆で、その方にこそ手帳を持っていただきたいしメモをしておくなどして使っていただきたいです。
毎月受診している方と、年に1回しか受診していない方では、その方がもたれていて私達が得られる健康に関する情報や医療の情報に雲泥の差がでてきます。
毎月来院されている方であれば、生活習慣全般を把握することもできますから、それに応じたアドバイスができるのは当然の事。
それがわからない時々受診の方こそ、普段の記録や過去の医療情報が大切になるのです。