残った風邪薬をどうするか?飲みきる薬と症状に合わせて飲む薬
2019年8月19日
風邪薬の処方
症状に合わせて飲む薬
風邪の時にお出しするお薬は、大きく分けて2種類あります。
「絶対に飲みきってほしい薬」
と
「症状に合わせて(たとえば咳が出ている時だけとか)飲んでほしい薬」
の2種類です。
単に咳が出ている、のどが痛い、
それだけなら症状を抑える薬をその都度飲んでようすをみるのも方法の1つですが、
基本的にこちらからの指示がない場合にはお出しした薬は飲みきってください。
薬の使用期限についてたまに聞かれますが、
厳密にいえば、「処方の日数期間中」が薬の期限であり、それをこえた分に関しては、
クリニックや薬局側の責任から離れると聞いています。
とはいえ、現実的に考えると「試用期限」は薬の箱に他の食品などと同様に記載されている年月日のことなので、
気になる方は薬局で聞いててみてください。
飲みきってほしい薬
絶対に飲みきってほしい薬の1つに抗生剤(抗生物質)があります。
菌を退治する薬ですが、日本はこの薬の使用料が諸外国と比べて多いです。
それもあって、2017年6月には抗生物質の適正使用についてのガイドラインが出ました。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000166612.pdf
そして翌2018年の診療報酬改定(病院やクリニックの料金体系についての改定)では、
例えば風邪の方がいらしたときに、抗生剤を出さないことに対する評価がされるようになりました。
基本的には薬は飲まないですむなら飲まない方がいいです。
添加剤によってお腹の環境も悪くなります。
それでも、必要な時があるし、薬によって早く治したり健康を維持することが、私たちの生活に役に立つと判断したときには薬を処方します。
特に風邪の場合は、ウイルスが悪さをしている場合には抗生剤は効きませんが、
細菌が悪さをしている時にはよく効きますし、細菌の悪さは放置してしまうと重篤化、ひどくなることがあります。なので、抗生剤は必要です。
当院でお出しした薬は基本的には全て飲みきっていただきたいですが、
場合によってその都度の症状で飲む薬に関してはお伝えします。
余った薬の保管方法
最後に今日の本題(タイトル)の件を少しだけ。
なんらかの事情で余った薬は、次のようにするのがベストです。
◎薬をもらった薬局に連絡して、使用期限と保管方法を確認する
ただこれが面倒な方に関しては、
直射日光や蛍光灯の光があたらないところで、30度以上とか熱くなりすぎないところで保管してください。
(冷蔵庫と指示がある場合は冷蔵庫)
その際はいつもらった薬なのかはわかるようにしておいて、あまり長い期間置いてある薬は飲まないようにしてください。
薬は正しい用法用量で安心安全に使いましょう。